
赤い宝石#
サネブトナツメの独特な美しさを捉えた作品です。サネブトナツメは、秋に赤く熟す小さな果実と、光沢のある葉が特徴の植物で、その姿は古くから多くの芸術家に愛されてきました。
この作品では、墨の濃淡を巧みに使い分けることで、サネブトナツメの果実の丸みと葉の質感を表現しています。果実の部分には濃い墨を用い、その存在感を強調しつつ、葉の部分には淡い墨を使って柔らかな印象を与えています。筆の動きは、風に揺れる葉や果実の自然な動きを感じさせ、静寂の中に生き生きとした自然の息吹を感じ取ることができます。
背景には、シンプルでありながらも深い奥行きを持たせることで、サネブトナツメの存在感を一層引き立てています。墨の濃淡が織りなすグラデーションは、光と影のコントラストを生み出し、見る者に静かな感動を与えます。
解説#
描いた樹木がある場所#

小石川植物園#
小石川植物園は、東京都文京区に位置する歴史ある植物園です。1684年に徳川幕府によって薬草園として設立され、その後、東京大学の附属施設として発展しました。広大な敷地には、約4,000種類以上の植物が植えられており、四季折々の美しい景観を楽しむことができます。
■アクセス
住所:東京都文京区白山3-7-1
最寄り駅:東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷駅」から徒歩約10分
開園時間:9:00~16:30(入園は16:00まで)
休園日:●曜日(祝日の場合は翌日)年末年始(12月29日~1月3日)
入園料:一般:500円 小・中学生:150円
作者プロフィール#

MIMI YAMAMOTO#
水墨画の技法を広めるために、ワークショップや講演活動も積極的に行っている。国内外での評価も高く、多くの美術館やギャラリーで作品を展示している。